この考え方は他の諸管理にも、納期か品質かを通じて、まったく当てはまります。
要するに、"仕掛りが多いということが、運営がうまくいっていないということそのものである"といえるのです。
しかし、仕掛りが少なければよいかというと、同期性の問題があり、少なすぎると稼働が低くなるので、うまくやらなければなりません。
同期性というのは、生産の各工程時間や、それらに対する供給時刻を全部1致させることで、どこにも手待ちができないことです。
完全な同期性のもとでは、仕掛り品が最少になります。
同期性は流れ作業だけでなく、工程管理全般に対して重要なものです。
世間でいうように、同期性はよいことづくめではなく、困る点もあって、どこかに遅れが出ると、順次伝わって(これが同期です)、全工程にわたって、各工程で同じ量の遅れが出ます。
もし同期でなければ、1か所の遅れだけですむのに・・・。
仕掛りをひどく減らして、わずかの遅れも出さないようにするには、アクションにつぐアクションで、管理に大きな手間をかけて、綱渡り的運営をしなければならず、全く不経済です。
こんな考え方が基本にあるので、進度チェックの間隔が狭くなり、アクションが多くなって、工程管理の手が回らなくなります。
そして、生産工や運搬工に無理手間を掛けて生産を落とす、現在の工程管理の状態になってしまうのです。
こんなことをするより、適当な所に緩衝になるような溜り(プール)を作り、同期性を遮断(遅れが波及しないように切り離して、アクションをとる必要性をずっと少なくすること)して、ゆったりと管理できるようにするほうが楽ですし、経済的です。
しかし、そうするには、何かの形で一時待ちを作ることになるから、気をつけて、計画的にしないと、仕掛りが多くなりすぎて、いろいろの損が出るおそれがあります。
これをうまくやっているのが"かんばん方式"で、必要なだけの仕掛りを維持し、知らないうちに増減しないように抑える方式です。